はじめに|なぜReactとは何かを解説するのか
Reactを学び始めたとき、僕自身が最初につまずいたのは「そもそもReactって何者?」という部分でした。
ライブラリ?フレームワーク?SPA?仮想DOM?――どれも聞き慣れない言葉ばかりで、最初の一歩がとても重く感じたんです。
でも冷静に考えると、Reactは「JavaScriptでWebアプリを作りやすくするための仕組み」にすぎません。
難しく聞こえる概念も、かみ砕いて理解すればシンプルなんです。
この記事では、これからReactを学びたい初心者の方に向けて
「Reactとは何か?」「どんな特徴があるのか?」をやさしく解説します。
Reactとは?一言でいうと「UIをつくるためのJavaScriptライブラリ」

Reactの公式ドキュメントには、こう書かれています。
A JavaScript library for building user interfaces.
(ユーザーインターフェースを構築するためのJavaScriptライブラリ)
つまり、Reactは「画面の見た目(UI)を効率的に作るための道具」です。
ここでポイントなのは「ライブラリ」という点。
- ライブラリ:特定の機能を提供する部品セット(必要なときに呼び出す)
- フレームワーク:アプリ全体の構成を決めてくれる型紙(ルールに従って作る)
Reactは「UI専用のライブラリ」なので、柔軟で他の技術と組み合わせやすいんです。
Reactが登場した背景

2000年代後半〜2010年代初頭のWeb開発では、jQueryを使ったDOM操作が主流でした。
しかしアプリが複雑になるにつれて、こんな問題が起き始めました。
- ページ全体をリロードしないと更新できない
- JavaScriptが肥大化し、コードが複雑になりやすい
- 開発規模が大きくなると保守が困難
そこでFacebook(現Meta)が2013年に公開したのがReactです。
「UIを部品ごとに分けて管理する」発想は革新的で、多くのエンジニアに支持されました。
Reactの特徴を3つに整理する
Reactの特徴① コンポーネント思考

Reactでは、画面を「部品(コンポーネント)」ごとに分けて作ります。
例えば、次のように切り分けるイメージです。
- ヘッダー(Header)
- サイドバー(Sidebar)
- 記事リスト(ArticleList)
- ボタン(Button)
小さな部品を組み合わせてページを作るので、再利用性が高まり、開発効率がぐっと上がります。
Reactの特徴② 仮想DOM(Virtual DOM)

通常のDOM操作は「HTMLを直接書き換える」ため、変更が多いと処理が重くなります。
Reactは「仮想DOM」という中間レイヤーを使って、差分だけを効率的に更新します。
イメージとしては、
- 普通のDOM操作 → 部屋全体を毎回模様替え
- 仮想DOM → 変わった家具だけ入れ替える
という感じです。
Reactの特徴③ 宣言的UI

jQueryなどでは「こう動け!」と手順を命令していました(命令的プログラミング)。
Reactでは「この状態ならこう表示する」と条件を宣言するだけです(宣言的プログラミング)。
状態とUIの関係が明確になり、コードが直感的で読みやすくなります。
Reactと他のフロントエンドフレームワークの違い
他にも人気のフロントエンドフレームワークがあります。
- Vue.js:学習コストが低く、軽量
- Angular:Google製。大規模開発向けのフルスタックフレームワーク
- React:柔軟で、Next.jsやGraphQLなど他の技術と組み合わせやすい
Reactの強みは「拡張性」と「コミュニティの大きさ」です。
Reactを使えば、最新の開発トレンド(SSR、静的サイト生成、型安全な開発)にもすぐ対応できます。
まとめ|Reactを理解する最初の一歩に
この記事では、Reactの基本的な位置づけと特徴を解説しました。
- Reactは「UIを作るためのJavaScriptライブラリ」
- 特徴は「コンポーネント思考」「仮想DOM」「宣言的UI」
- VueやAngularとは立ち位置が違い、柔軟で拡張性が高い
次回は JSXの書き方とHTMLとの違い を解説していきます。
この記事が、あなたのReact学習の最初の一歩になれば嬉しいです!
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